パンチガム

昭和40年代後半のCMで、プロ野球ロッテオリオンズの監督だったカネヤンこと金田正一と選手時代の長嶋茂雄の二人が「ガムはロッテ、野球は巨人」なんてのをやっていた。確かにロッテのグリーンガムとクールミントガムは当時の売れ筋であった。そのモドキ、LOTTO(ロット)グリーンガムとクールミントガムを知るものは、パンチガムのことはお解りだろう。現在のガムは粒タイプが主流だが、昔はガムといえば板ガムが当たり前であった。パンチガムとはそんな板ガムで、1枚引き抜くとバネ仕掛けのヘラが爪を直撃するという「いたずらおもちゃ」なのだ。パンチガムでだまし、だまされた少年時代の経験が懐かしい。しまいに側面を持って引抜く者ばかりになりお役御免となってしまうのだ。今こんなことをしたら、いじめや虐待なんて訴えられそうだが、昔はジョークが通じる大らかな時代であったのだ。